2013年5月アーカイブ



 ネット選挙解禁! 

 戦後、ニッポンの社会は経済と生活が次第に豊かになっていったので、私たちが政治に無関心でいても問題がない状態が長く続いてきました。しかし、3・11の東日本大震災があり、福島の原発事故があってはっきり見えたことは、 私たち市民のいのちや健康をごくひと握りの政治家 や電力会社の人たちの判断にゆだねてしまっていた、ということではなかったでしょうか。

さらに最近にいたっては尖閣諸島・北方領土などの領土問題への関心が高まり、憲法改正の議論が熱を帯びています。原発の再稼働の問題、TPPと農業問題などニッポンの政治は揺れつづけており、国運を左右する重大な課題を、これ以上政治家や官僚たちに任せておいていいのでしょうか? 2ヶ月後にせまった参院選では、ついに「ネット選挙」が解禁されます。私たち市民のひとりひとりが、インターネットを通じて選挙運動をしてもいいという時代が到来したのです。
 

国政選挙のドキュメンタリー

 私は『ムネオイズム 〜愛と狂騒の13日間〜』を公開するタイミングは、今しかないと思いました。これは新右翼の一水会を撮った前作『ベオグラード1999』に続いて、「ニッポンの政治」シリーズの第2弾として製作したものです。鈴木宗男という著名な政治家の選挙戦に密着したドキュメンタリー映画ですが、何も彼を応援するための映画ではありません。そこから「ニッポン」と北海道が抱える問題がいろいろと見えてきます。そこにあるのは疲弊した地方・北海道の姿、北方領土問題、アイヌ問題、国策捜査、政治とカネの問題などなど。

2009年8月30日に行われた衆議院議員選挙は、民主党が自民党に大勝し、政権交代を実現した歴史的な選挙となりました。前回の選挙で新党大地を立ち上げ、ムネオ疑惑を越えて衆議院議員に返り咲いた鈴木宗男。しかし、東京地裁で「あっせん収賄罪」の有罪が確定し、最高裁が上告を棄却すれば、すぐにでも懲役1年5ヶ月の実刑で収監されてしまう不安定な立場にありました。収監後も国政への命脈を保つため、タレントで車椅子の元郵政大臣・八代英太を副代表に任命し、盟友・松山千春や佐藤優らの応援を得て、鈴木宗男の崖っぷち選挙戦がはじまります。民主党や連合と「選挙協力」を取りつけますが、政権交代の突風は鈴木宗男をも飲み込んでいきます。その2週間の戦いに密着したビデオカメラがありました…。

政治家を見抜くリテラシー

 映画『ムネオイズム』は日本映画史上初めて(?)、現役国会議員の衆院選挙のウラ側を描いた「衆院選ドキュメンタリー」です。私たちが今一度、自分たちの税金が国によってどのように使われ、政治家がどのような政策を行おうとしているのか、ひとり一人が注視しなくてはならない時代に入っています。そのために重要なのは政治家の生態を知り、その発言の虚実を見抜くリテラシーを身につけなくてはなりません。この映画を通して、一人でも多くの人にニッポンと北海道の政治に関心を持ち、投票権という権利について考えて頂けたら幸いです。


金子遊(かねこ・ゆう) 
映像作家・批評家。劇場公開作に『ベオグラード1999』(09)と『ムネオイズム〜愛と狂騒の13日間』がある。編著に『フィルムメーカーズ 個人映画のつくり方』、共著に『吉本隆明論集』、『アジア映画の森』(作品社)、『このショットを見よ』(フィルムアート社)など。ドキュメンタリーマガジン「neoneo」編集委員。

 

★模索舎にて前売チケット(¥1300)発売中!

 

6月22日より、オーディトリウム渋谷ほか全国順次ロードショー

【出演】鈴木宗男、松山千春、佐藤優、ジョン・ムウェテ・ムルアカ、八代英太、石川知裕、松木謙公ほか


公式サイト&予告編 
http://yher.sakura.ne.jp/muneoism

公式ツイッター 
https://twitter.com/muneoism1

公式フェイスブック
www.facebook.com/Muneoism




 



残酷ビジュアルと実存批評の同居へ



こんにちは蛆虫プロダクションと申します。
 この度、模索舎さんにお声を掛けて頂き、映画批評本を置いて頂けることになりました。

弊プロダクションは元々エログロアニメを制作する映像プロダクションですが、文学フリマへの参加を機に客寄せパンダにでもなれば…という軽いノリで紙媒体(同人)の制作に乗り出しました。
 

デビュー作の「殺人映画批評」は、本物の殺人が記録された商 用映像、いわゆる「スナッフ・フィルム」に関する映画(『テシス』『ギニーピッグ』等)やイラク戦争で話題になったネット動画などについて論じています。 一見、覗き見趣味的な体裁(なるだけ手に取ってもらいたいがための苦心惨憺の戦略です)になっておりますが、内容は残虐描写を消費する動向へのかなり真面目な論考となっております。このスタイルは、以降の映画批評シリーズすべてに共通しているもので、今ではスキャンダラスな残酷ビジュアルとダイレクトな実存批評を同居させることが半ばこのシリーズの魅力となっています。
 
「死体映画批評」は、リアルな死体をテーマにした映画を補助線に「死体」そのものを巡る思索に富んだ視点を提示しています。死や死体を考えるとき、生身の死体や自らの死は避けては通れません。このため、NHKの無 縁社会や東日本大震災などの事象にも積極的に言及しました。現時点で入手・視聴可能な映像(『おくりびと』『ヴィタール』などの劇映画や『死化粧師 オロ スコ』『死体解剖医 ヤーノシュ』『デスファイル』などのドキュメンタリー等)を参照しつつ、決して自分を棚上げにしない「死・死体論」を追求することが できる密度の濃い内容となっています。
 
「自殺映画批評」は、年間自殺3万人時代の日本について論じ るというより、「自殺」という行為をもう一度再発見するために「自殺」を描いた映画や自殺の瞬間を撮影したドキュメンタリー(『ザ・ブリッジ』)などを取り上げました。家族全員で家具や装飾品などを悉く破壊しつくした後に一家心中を遂げる「セブンス・コンチネント」から9.11テロのときにツインタワーに取り残され、熱と煙で飛び降りを余儀なくされた人々を追跡する「フォーリング・マン」まで、「自殺」という概念でひと括りすることの安易さが次第に浮き彫りにされていくラインナップとなっています。
 
新刊の「ザ・大惨殺」は、無差別大量殺人を取り扱った「ザ・テロリスト」「丑三つの村」「エレファント」などの映画を切り口に、殺す側の心的メカニズムや社会的な背景、さらにはテロリズムとの関連性など多岐にわたる論考を展開しております。ぜひ手に取ってみてください。
 

また、現在の活動状況としては、文学フリマには毎回出展していますので、エログロアニメのDVDともども直接購入が可能です。なお、 2013年11月4日(月祝)に東京流通センター 第二展示場で開催する文学フリマで新刊の販売も予定しております。ぜひお立ち寄りください。

蛆虫プロダクション/真鍋厚

 

ザ・大惨殺 みんな、みんなぶっ殺してやる

「ザ・テロリスト」「丑三つの村」「エレファント」「アメリカン・サイコ」「ありふれた事件」「実録・連合赤軍」「パラダイス・ナウ」「告白」他-みんなぶっ殺してやる!」 そんな願望を具現化したスプリーキラームービーからリンチ殺人映画、自爆テロの内幕までを暴く大殺戮時代の予言書!-

[2012年11月/A5/52頁/¥525] 発行=蛆虫プロダクション

自殺映画批評

「自殺サークル」「ハプニング」「死の王」「セブンス・コンチネント」「ザ・ブリッジ」「フォーリングマン」「憂国」「桜桃の味」-我々はなぜこの世からおさらばしたくなるのか? 自殺パニックムービーから自殺の瞬間を捉えたモンド映画までを語り尽くす、首を吊る前に読むべき21世紀の「自殺論」-

[2011年/A5/52頁/¥525] 発行=蛆虫プロダクション

 

死体映画批評

おくりびと」「死化粧師 オロスコ」「ヴィタール」「死体解剖医 ヤーノシュ」「ひかりごけ」「デスファイル」「エンター・ザ・ボイド」他-死体とは一体何なのか? アカデミー賞受賞の納棺師映画からNHK無縁社会、東日本大震災までを横断する映像死体論の決定版!

[2011年6月/A5/52頁/¥525] 発行=蛆虫プロダクション

殺人映画批評

テシス 次に私が殺される」「ギニーピッグ 悪魔の実験」「ギニーピッグ 血肉の華」「ヴィデオドローム」「死霊の罠」「ヘンリー」、そして「マーターズ」-映画はスナッフ・フィルムを越えたか? 擬似スナッフ・ヴィデオからイラク戦争の首切り動画までを一刀両断する新たなる思考の地平へ--。

[2011年11月/A5/38頁/¥525] 発行=蛆虫プロダクション



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