2011年3月アーカイブ

『愛情通信10周年』



私、ナカダヨーコが発行しているフリーペーパー『愛情通信』は今年で10周年になる。2001年の創刊当時、私は23歳だった。10年前の私は、まさか33歳になっても自分が独身だとは思ってもみなかった。10年経てばさすがになんとかなっているだろうと。でも、どうにもならなかった。何となく生きていたらいつの間にか10年経って、気が付いたら何も変わらないまま年だけ食っていた。だから、『愛情通信』も気が付いたら創刊から10年経っていただけで、発行ペースもこのところ年に2回だし、続いているからすごいとか、そういうことは全然ない。だけど、せっかく「10年続いてすごい!」と周りの人が言ってくれるので、ですよね?すごいですよね?いやーそうなんですよ、と乗っかっ
ていきたいと思う。

高校生の頃に模索舎を知った。通りがかりに気になって偶然入ったのが初めてだった。今にして思うとあまり偶然通りがかるような場所でもないので、運命に導かれたとしか思えないのだが、模索舎で初めて自主製作の冊子やカセットテープを見て、心が躍りまくった。こんな珍しいものが売っているなんて!山田花子のカセットテープ、50円のミニコミ、ハングル文字の下敷きを買って帰った。そして、自分でもフリーペーパーを作って模索舎に置いてもらおうと、友人と作ったのが『鬼星』(おにぼし)。6部配布した。当時は、店員さんに見本誌を3部渡すことになっていたので、差し引き3部しか出回らなかった激レアかつ、『愛情通信』の原型となったフリーペーパーである。
内容は草なぎ剛への架空インタビューや、小説(母子家庭で子だくさんの母親が、飢えた子どもに自分の肉を食べさせるために屠殺場で自殺、その後ドブスの長女が家長として売春をして生計を立てるというとんでもない話)など。

『愛情通信』発行の動機は演劇のメンバー募集だったが、1号目にしてそのコンセプトは崩れ、内容は超個人的な雑記となった。当時はブログもあまり一般的ではなかったので、ブログのようなノリだった。『愛情通信』1号から5号までくらいは、シャープの「書院」というワープロで文字を打ったものを切り貼りして、原稿を作っていた。ワープロソフトでなく、ワープロだ。時代を感じる。しかし、word2000になろうとも切り貼りのアナログ作業は続いた。今年word2010に変えたのだが、ますますアナログ化は進むと思う。何故なら、使い方がわかならいから……もう全然わかんないよ。フォトショもイラレもわかんないからwordだけが頼りだったのに……。切り貼りはこだわりとかそういうんじゃないから。

「10年間何も変わらないまま年だけ食った」と言ったものの、『愛情通信』7年目にして、『Quick Japan』での執筆を開始。現在に至るまで1号も欠けず(重要)に書かせていただいている。また、昨年より『TRASH−UP!!』、今年は『カバン・モノ』(『monoマガジン』のムック本)にも書かせていただき(宣伝!)、こんなことは10年前には想像もできなかったことで、うれしい大変化である。1号の「女性のデリケートな部分のお話」を書院でカタカタと打っていたとき、ちょうど知人の文章が『ユリイカ』に載っていることを知った。片や『ユリイカ』、片や陰部……。あの時の惨めな気分の私に「陰部のことを書き続けてても、いいんだよ」と教えてあげたい。

今後ともますます外へ外へと出ていきたいので、皆様もどうぞ私にお力をお貸しください!私を育てて伸ばして何とかして欲しいし、他力本願かもしれないけど大目に見て欲しいし、蝶よ花よとチヤホヤして欲しい!いいじゃん、10周年なんだもん……すみません!でもがんばるから!どうぞよろしくお願いします!

ナカダヨーコ

おしらせ→→〈店内イベント〉愛情通信10周年記念 模索舎の夕べ

私、ナカダヨーコが発行しているフリーペーパー『愛情通信』は今年で10周年になる。...

読書の極意、教えます。



読書、というか本を読む上でまず第一に重要なのは、「楽しむこと」である。
「ずいぶんと長い時間をかけて読んだのにつまらなかったなぁ・・・」じゃあ勿体ない。変な言い方だがそれじゃあ、本の読み損であるかと思うし、また読まれた本も可哀想である。

そしてもう一つ大事なのが、テッテー的に《自己を空しくすること》である。
こういった言い方をすると非常に仏教的というか厳めしい印象を受けるが、実際にはそんなに難しいことではない。

仏教的な表現で言えば、自己を空しくする、余計な自我を滅し切って、目の前の襖や障子、衝立などその他すべての障害物を取り除き、文章をできる限り、文章そのままで自己の中に「取り込む」ことである。
また別の文脈から、たとえばイスラーム的な表現を借りるならば、幾重にも重なったヴェールを一枚一枚剥ぎ取っていき、完全に《裸の心》の状態で本を読むことが重要である。(もし文字通り「裸」で本を読んでいたとしたら、それはただの変態である)。

このようにしなければ、文章が自分の中に取り込まれる過程で「歪められて」理解されてしまう。つまり、余計な自我意識というのは、大変出しゃばりなものなので(・・・が好きであるとか、嫌いであるといったある物事に関する個人的な感情や評価など)、文章本来の意味を往々にして容易に歪めてしまうものである。

たとえば、
「私はリンゴが好きである」というような文章があったとする。この文章が意味するところは、この文章を綴った筆者自身が本当はリンゴが好きであるかどうかという事実判断は別にして、この文章内の主語である「私」はリンゴが好きである、というまさにそのことを意味しているものであって、決して「リンゴが嫌いである」ということを意味していないことは確かである。しかし、実際には筆者自身がリンゴが嫌いであったとしても文章上(言葉の上では)、「リンゴが好きである」ということは可能である。ここを取り違えてはいけないのである。従って文章そのものを「文章そのもの」として解析あるいは分析する場合、私自身はもちろんのこと筆者すらもまずは不純物として取り除いてしまうことが重要である。ただ、そうやって冷静に分析した後に、一体この筆者が何者であり、どういう思想を持っており、実際には「リンゴが好きであるか否か」、また好きである(或いは嫌いであるならば)なぜそのように言ったのか、を分析することも確かに重要である。つまり、しっかりと両側面から見つめなければならないのである。

このようにして、もしある文章を分析的に読み込む必要がある場合、徹底的に自己を空しくするべきである。理想は自分自身を、文章を読み取る単なる「ツール」「媒体」という程度に考えることである。たとえば、目やメガネは文字を映しはするが、それ自体は決して思考しない。本当に可能であるならば、目やメガネすらも最悪の場合、文章を「屈折させる」余地を持っているとして、それすらも捨て去ること、それが究極の理想的な読書の方法である。

「本が私なのか、私が本なのかわからない」

そういう状態(一種の神秘主義的理想形態ともいえるが・・・)、それほどまでに本や文章そのものに歩み寄った状態、それが読書の極みである。

・・・

ただ単に享楽として、気晴らしとして本を読むとしても同様のことが言えるかと思う。
本を読んで「悲しい」と思ったら泣けば良いし、「楽しい」と思ったら楽しめば良いし、とにかくその本に共感し、その本が訴えていることを感じ取ってあげることが大事である。そうすれば、たとえどんな本を読んだとしても、それはその人にとってまさに「特別な」本に早変わりする。

「急がば回れ」とはよく言ったものだが、アレは恐らく本当で、
「百回の速読よりも一回の精読のほうが結局は良い」と言えるのではないだろうか。

(文:音楽雑誌Oar編集長 野上郁哉)



秘宝館を知っていますか?



 超弱小ながら、年に一冊出るか出ないかのインディーズ出版活動を続けている八画出版部(旧名:INDIVISION)です、こんにちは!廃墟や珍スポットなど、街角で見つけた滑稽なものの謎を追い、日々街を徘徊しています。5年に渡って追い続けた昭和のあだ花『秘宝館』をテーマにした三部作を紹介させて下さい!! (営業部)

※クリックすると購入ページへとびます。

I LOVE 秘宝館

★2007年に発売してすぐに完売してしまった幻の人気作『消えゆくニッポンの秘宝館』では伝えきれなかった5大秘宝館の魅力を余すことなく徹底的に紹介した、秘宝館の完全ガイドブックです。さらに脱力お色気スポットから性神、エッチな奇祭、過激なR指定物件まで、列島のエロスカルチャーを網羅した、 2000年代エロスの金字塔ガイドブックと自負しております。

[2009年6月/A5/208頁/¥2,400+120] 編=酒井竜次/大畑沙織 監=酒井竜次 発行=八画出版部

〈DVD〉石和秘宝館ロマンの館 十年の眠りから目覚める異形の芸術たち

★勢い余って、書籍だけでなくDVDも作ってしまいました!マニアの間では存在が囁かれていましたが、その実態は謎のベールに包まれていた石和秘宝館。我々編集部は、ついにその秘密を暴くことに成功しました。山梨の寂れた温泉郷に取り残された一輪の妖花、昭和のロマンを集めた館の一夜限りの復活劇、ぼろぼろの看板に再びライトが灯ったときは感動的、神秘的ですらありました。//〈特典映像〉館内おもしろ展示&グッズ紹介/パネル「パンティーで彼女のセックスがわかる」/失われた秘宝館「石和秘宝館ロマンの館」スライドショー/「韓国済州島秘宝館×三館」DVDダイジェスト/

[2009年/90分/¥3,800+190] 企画=ローカル銀座 制作=八画株式会社 発行=ローランズ・フィルム (発売元=八画株式会社)


〈DVD〉韓国済州島 秘宝館×3館  JEJU LOVE LAND×Sex

★済州島に現存する韓国版の3つの秘宝館を収録した貴重な記録映像です。乱立する巨大エロオブジェの数々や、世界のエロティックアート作品が一堂に会した展示など、儒教の国なのに大丈夫かと心配になるほど、セックスをエンターテインメントしきった素晴らしい異文化エロス交流が、花開いている済州島をじっくりご覧ください。

[2009年/90分/¥3,800+190] 企画=ローカル銀座 制作=八画株式会社 発行=ローランズ・フィルム (発売元=八画株式会社)


徐々に、しかし確実に姿を消している秘宝館に、ぜひ足を運んでみて下さい!
 公式ウェブサイトもよろしくネ!! 
 ■八画文化会館 http://www.hakkaku.cc/cultureunion/


模索舎店内にてブックフェア開催中!!
〜八画出版部(旧名:INDIVISION)書籍〜

◆廃墟とい う名の産業遺産
◆ニッポン の廃墟
◆やりすぎ 廃墟音頭
◆離島の戦 争遺跡
◆SILENT RUNS
◆ミステ リーゾーン ちょっとアレな廃墟図鑑
◆Are you ready to say good-bye? サヨナラする覚悟はできている?




<   2011年3月   >
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
リンク
★☆模索舎ブログ☆★


自薦・他薦

連載/コラム

特集〜インタビュー・活動紹介など