なんでこの冊子をつくったのか。
もとをたぐれば、翻訳家の野中モモさんがやっているジンのディストロ(自主出版物を売ったり買ったり交換したりの仲立ちをする人)の活動を紹介して、関連の書籍を紹介するという冊子(オバケダイガク2014年2月号)を作って、それを模索舎に持っていったところ、こういうのをウチでもやってよ〜といわれ、走りがきのプランを作ったのがはじまりだった。
そのとき、居合わせてしまったのが、マンガやゲームをつくっている香山哲さん。
2011年に行われた模索舎主催のミニコミフリマ(嗚呼、今はなき神保町のまんが喫茶・漫楽園でやりましたね)で、香山さんの存在を知り、ものすごい人がいるなーと思いつつも、それきりお会いする機会なく時がすぎていたのだ。
模索舎からの帰り途、香山さんと話をした。模索舎のように、本に囲まれて、わらわらと人のたまるような場所が大切だと力説したような気がする。
香山さんは、ロッテのバッカス・チョコレートをものすごいいきおいでかじり尽くし、そうですね、といった。
私は、はっ!とした。私のかばんの中は、ロッテのラミー・チョコレートの空き箱だらけなのだ(小さいちらしなどを携帯する入れものにしておるのです)。ついでにちらしを差しあげ、宣伝した(いやったらしい奴だ…)。
お主、バッカスか、私はラミーだと、符号があった気がした(春先だったので、とけたら超ヤバイ系のチョコは早めに安売りになるからたまたま重なっただけだろう…)。
そして、何の因果か、模索舎のにぎわいペーパーをつくろうということになったのだった。
さらに、模索舎の手伝いや舎員経験もある新元さんや鹿島さんに声をかけ、何度もミーティングをし、アイデアを出しては練ったり切ったり貼ったりを繰りかえしてできあがったのが、この「模索舎びいき」なのである。
いちばん大きな目玉・インタビューのコーナーは、新元さんが担当した。新元さんは、ずぶの素人として、いろいろな道の達人に知らない世界のことを素直にきいてみたいということで、今回は、オカルトスポット探訪マガジン『怪処』の編集長・吉田悠軌さんにご登場願った。
ミニコミ紹介のコーナーでは、『夢追い散財記』を。4人それぞれに少しずつコメントを寄せた。
そして、連載としては、香山さんの旅行記マンガ「心のクウェート」、新元さんの4コマ「ゆけ!天狗浪人」、ひ。さんの「舎員のぼやき」、私のあいうえお作文「ミニコさん」。
おたのしみのコーナーは、マドモアゼル二丁目(ニチョメ)の「えんぴつホールド占い」に、読者の参加を募る企画「もぐら百人一首」と、わりと盛りだくさんなのだ。
A6サイズの小さな冊子、どうぞ手にとってみてほしい。あ、最後になりましたが、フルカラーなのである。
北野留美
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模索舎びいき 1 [2015年6月/A4四つ折り/¥200] |
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鏡像新聞 オバケダイガク臨時増刊
[2015年7月/A3八つ折り/¥200] |