模索舎WEB月報
TOPへ

小説家Roger Matsuoka緊急インタビュー。



小説家Roger Matsuoka緊急インタビュー。
イケメン評論家・沖直実がイケてるメンタル作家に直撃!

—さあ、それではロジャーについて、あれこれ聞いていこうかなと。
Roger Matsuoka(以下:ロジャー) よろしくお願いします。
—1978年生まれってことは? 今年で?
ロジャー 34になりますね。
—27歳の時になんか衝撃を受けてこの世界(小説家)にって聞いたんですけど
ロジャー そうですね。漠然としていましたが、たまたま当時バイト先で知り合った子に差し出された小説がきっかけで読むことにハマりだして、気がついたら書き出しちゃったって、そんな感じですね。
—ちなみにそのときのビビっときた作家さんは?
ロジャー 中島らも、ウィリアム・バロウズですかね。もちろん純文学もそれなりに読みましたけど、なにせこの人らの衝撃度が違いすぎた。まあ、そこからシュルレアリスムやポストモダンの作家を読み込んでいくんですけど、あ、ドン・デリーロやピンチョンも好きですよ。
—いま若い人って活字離れが顕著じゃないですか。ロジャーは昔から読書家だったの?
ロジャー 活字大っ嫌いでしたね。
—え(笑)。じゃあなんで書こうってなったの?
ロジャー おそらくですね……自分の中の表現手段としてこれしかなかったのかなって。—いや、ぶっちゃけて私は昔のロジャーも知ってるのでなんだけど、当時からドラム叩いたり色々とやっていたじゃない? タレントマネージャーやりながらさあ。それがなんで小説家っていうところに落ち着いたんだろう?
ロジャー それは……(少々言葉に詰まる)自分でも日々考えちゃうんですよね(苦笑)
※3作目について

—昨年でしょ? 小説家宣言したのは。
ロジャー ですね、はい。
—ただ、1年ちょっとで3冊刊行って、ペース早くない?
ロジャー どうなんでしょう(苦笑)流れです。
—最新作のタイトルは『接吻奇談』ですが、このネーミングのきっかけは?
ロジャー これは昨年、町田康の『くっすん大黒』を読んだ際にタイトルに感銘を受けましてね(笑)、そんでこの語呂っぽい語彙を考えていたんです。そしたら『接吻体質』って言葉が浮かんじゃった。次の瞬間にもうPC向かってましたね。キーボード叩いてた。ちなみにですけど、当初はこれコメディだったんです。24時間以内にキスしないと死んじゃうみたいな軽いノリで。それが書き始めるうちにダークな雲行きになってきて、最終的に世にも奇妙な小説になっちまったっていう(笑)。下読みしてくれた5名から同一の意見ばっかりなの。「これ風変わりだ。奇妙だ」って。じゃあ、そっちの方向でタイトルも奇談て付記してその路線でいこうってなった。
—ところで表紙がとても素敵なんですけど、これは?
ロジャー イラストレーター・望月宗生さん渾身の作品です。もう初めて彼の作品を見た瞬間に「コレだ!」っていう直感があったんですね。それで文芸関係のパーティがあった際に話が出来てそれを契機に、念願叶って本作に結実しました。ほんと感謝してます。
—表紙の説明とかは?
ロジャー 特にしませんでした。望月センスを100%信じていましたから。下読みをした段階でもうイメージは固まっていたみたいですけど、委ねました。
—なんかね、手に取ろうって気になる。女性が惚れるイラストなのよ。
ロジャー 望月さん自身、女優のイラストを描いたりしていますからね。それにしてもシャープペンだけでここまで繊細に描けるなんてほんとすごいですよ。

※小説ってどう書くの?

—そもそも小説って実体験ベースで書くの? 想像から?
ロジャー 結局目で見て耳で聞いて脳で感じて記憶に格納されたことが文字になるものなんだなって、自分の場合はそっちだって思いますね。たまさか自分の作品を読み返すと、ああ、ここはリアルだなって多々ありますよ。ただ、書いている時って、何かに取り憑かれているから、よく分かっていないんだと思うんです。
—あ、そんなにスイッチ入っちゃうんだ。
ロジャー はい。なので後で、なんでおれこんなこと書いたんだろう。この表現とかゼッタイ素面じゃねえよなって思うことはとても多いですよ。
—すごいねえ。
ロジャー 気がついたら手が先に出ているっていう感じなんですよね。大枠だけ決めてあとは好き放題白紙を埋めていくっていう。仔細なプランは特にないんです、いつも。
—ふむふむ。そうですか。

※『接吻奇談』のあらすじって?

—ズバリ、これから読む方にあらすじなんかをざっくりとコメントできるかな?—
ロジャー はい。この話は平々凡々と普通の社会生活を営んでいる新入社員の男(新婚)が、ある日を境に突然「曰く付き」の村に営業することになると。ほんとざっくりですけど(笑)、奇妙な小説です、ハイ。
—すぐ読めちゃいそうな感じで。90ページぐらいだし。
ロジャー かなり削りましたよ。初稿段階は120ページ以上ありましたもの。
—そうなんだ。前作にあった戯曲タッチの『掃除屋ジョニー』とはまた違った感じだものね。
ロジャー そうですね。前作、前々作に関してはもう自身に於ける内面爆発をやり尽くしたんで、本作のようにより普遍的な内容に終始した感はありますね。
—そうよね。1作目なんか特にもう、親には見せられないっていう感じで、禁止用語満載でもう完全アンダーグラウンド小説だったけど、今回は率直に違うなって。
ロジャー さすが、ねえさまは鋭いなあ(笑)。
—どうやって92ページも書けるの?
ロジャー 思いつきです。
—思いつきで書けるの?
ロジャー はい。
—へえ〜。ちなみに今後これ書きたいとかテーマはあるの?
ロジャー ええ。いま12コのストックがありまして、来年刊行予定の4冊目はもうそろそろツメに入っています。風俗嬢とHIVに絡んだ話なんですけど。そのあとに掌編集も控えていたり、またそのあとに鬼のように長い作品を書こうとかもう、目白押しですよ(笑)。とにかく書くことがいま楽しくて仕方がない。
—今回Roger Matsuoka初めての人ってとても多いと思うんだけれど、なんだろう。どうして書き続けられるのかっていう、自身のポテンシャルは一体どこまで把握してんのかな?ロジャー これに似た質問が冒頭にあってさっき少し黙っちゃいましたけど、う〜ん、やっぱり自身最後のパフォーマンスが小説を書くことなんだなって思いますね。小説家にならざるを得ない状況を自分で作り、そこに追い込んだ自分もまた存在しているワケで。
—最後に今後の抱負、夢を聞いてみたいな。
ロジャー より多くの人に自分の本を手にとってもらい読んでもらうこと。そしてその読者の心になんらかの影響を起こしたいなって思います。パワーとか感動とかいわゆ情動を起こせたらいいですよね。自分の作品読んでなんらか感じてくれたら小説家冥利に尽きます。
(2012年5/20 東京・幡ヶ谷にて)

※インタビュアー:沖直実(イケメン評論家)
2004年から企画・プ口デュ−ス・演出・司会を担当する「いい男祭」を開催。
毎回、立ち見がでる観客を動員。大好評を博し今年6月には第12回を迎えた。
城田優、上地雄輔等をいち早く発掘。以後、ネクスト・ブレイクを発掘、発信するべく
日々走り回っている。私生活では41歳で第1子、44歳で第2子を産んだあきらめない女代表。フジテレビ『ノンストップ!』イケメンコーナーにも出演中。
 



接吻奇談 ーseppun kidanー

―梗概― 湖を望む片田舎な町、神奈川県相模裏市漁火町。 新人営業マン小杉圭介は、今日も学習教材の営業に精を出している。 ごくありふれた平凡な日常。愛妻との安息。変化の無い毎日が普通だったそんなある日、同僚の頼みで圭介は狐町の営業に向かうことになるのだが、このあたりから徐々に奇妙な光景が彼の脳裏に現れては消えていく。彼が最後に目にした現実とは一体……。

自らの内面をこれでもかと吐き出した過去2作の奈落時代から一転、ペンネームをRoger Matsuokaに変えて刊行された通算3作目。氏のお家芸である独りよがりの文体破壊は影を潜め、より普遍的な小説に終始した1話完結の短編作品。 読み進めるうちにクセのあるフレーズが脳内を巡り、否応無く奇妙な世界へ誘ってくれるキッチュな側面を保ちつつも、結局は読者による玉虫色の解釈がキーであるというRoger氏の作風は「やはり独特であり、変態である」と言わざるを得ない。

尚、本作の表紙はイラストレーター望月宗生氏による渾身の作。 巻末には株式会社リベラス取締役/放送作家である大森智仁氏による特別寄稿を掲載。

[2012年5月/B6/92頁/¥650] 著=Roger Matsuoka 発行=株式会社しまや出版

<   2012年5月   >
    1 2 3 4 5
6 7 8 9 10 11 12
13 14 15 16 17 18 19
20 21 22 23 24 25 26
27 28 29 30 31    
フリーペーパー版模索舎月報
  • 2011:10:10:20:20:21 フリーペーパー版模索舎月報11年10月号配布中!! (10/10)

リンク
★☆模索舎ブログ☆★


特集〜インタビュー・活動紹介など