模索舎WEB月報
TOPへ

模索舎ライブを終えて  dependent direct sales kayo



11/22 工藤冬里さんのライブを新宿模索舎にて行いました。
depdent direct salesというのは工藤さんとkayoがやっている手書きCD-Rをリリースするレーベルです。ddsでのblogのやりとりや話をしていて工藤さんの言葉には書物からの引用がとても多いことが気になり、どんな本を読みどんな影響を受けたのだろうかと思っていたのですが、模索舎の榎本さんからライブの提案があり模索舎の店内で本に囲まれた中、工藤さんがライブをしたら面白いのではないかと妄想は膨らみ榎本さん、鹿島さん、店長さん達と話を進めました。ライブの企画の中で工藤さんが放った言葉が「すべての読書は道場破りである」なのです。本を読む行為は道場破りみたいなもんじゃないですか、と工藤さんは話してくれました。工藤さんは本という道場にたのもーと出向き道場破りをしてきたんでしょうね。私は本を読むことも音楽聞く事もある程度距離を持って接してきました。道場を破ることをしたことがないのかもしれない。工藤さんとddsをやるうちに工藤さんの音楽は聞く人を巻き込みまるで自分の問題のように皆捉えているんだと知りました。自分の人生を重ねてるように見えます。それは工藤さんの音楽という道場に出向き闘うつもりが道場の一員になっているように見えます。これは凄い道場だなあと。これは何なんだろうと。興味を持ったんですよね、工藤冬里という道場に。破ってやろうじゃないのと思ったんです。工藤冬里さんはずっと即興の中でやってきて本人はずっとパンクのつもりでやっていますとインタビューなどでもおっしゃてます。私にとってパンクは再構築するための自己破壊です。ぶち壊さなければ始まりもしない。今の工藤さんは音楽ではたのもーと破る道場がなくてつまらなさそうにしてるように見えます.破りたい道場を探していると言った感じでしょうか。そしてその道場はどんな道場なんだろうか。ddsはレーベルと音楽家のありかたをぶち壊すようなそんなレーベルでありたい。道場は読書だけではないのです。自分が望めばどこでもたのもーなんです。大敗するかもしれませんがddsは工藤冬里という道場にたのもーだと思ってやっています。


工藤さんが歌った歌のリストです。

ネマウムチュダヌルカルゴ(サヌリム)
sheep year(竹田賢一)
釜ヶ崎no I
ローマ帝国衰亡史 エドワードギボン
鞭のうた 牧野虚太郎
楢山節 深沢七郎
伊予漫才 溝ノ辺騒動
勾配 森川義信
冷たい雨 鮎川信夫
京都ゆきてかへらぬ 中原中也
北の海 中原中也
miss you,my baby doll  T.Sエリオット 荒れ地より 
some of  these days


サヌリム
1977年韓国でデビューした韓国ロックの祖といわれるバンド。当時韓国では学生運動が盛んであったため若者に熱狂的支持を得る。歌謡ガレージを基礎に同時期に発生したパンクロックの風味も混じり合った唯一無二のサウンド。かっこいいです。

竹田賢一
坂本龍一らとの学習団やA―Muscなどの活動で知られる。デレクベイリーのインプロビゼーションの即興演奏の彼方への翻訳やセロニアスモンクの鐘などの執筆など多岐に渡る。エレクトリック大正琴の奏者で現在も活躍中。

エドワードギボン
イギリスの歴史家 古代ローマ帝国の衰亡を記述した歴史書の古典大作。

牧野虚太郎
詩人 作品は17篇という寡作な詩人。「荒地」に編されるも死後の事で鮎川信夫により牧野虚太郎詩集が発行される。

深沢七郎
ギタリスト、小説家 木下恵介により楢山節考映画化されている

伊予漫才
工藤さんの住む松山の伝統芸能である伊予漫才。松山藩主がお正月の行事として上方から漫才大夫を招き年のはじめを祝ったことから発する行事。

森川義信
鮎川信夫
この二人は切っても切れないのでまとめて
早稲田大学時代「荒れ地」を創刊。鮎川信夫は死後「失われた街」は森川義信伝を刊行。鮎川信夫は甥っ子の家でスーパーマリオの裏技に熱中してる最中に脳溢血で死亡。享年66歳

中原中也
詩人 短い生涯において350篇もの詩を残すも生きている間には1冊の詩集「山羊の歌」しかない。彼の詩は友川かずきや諸井三郎らにより歌になっている。友人・小林秀雄に妻を奪われ再婚すれど死ぬ間際に泰子と言った話は有名

T.S エリオット
イギリスの詩人 ロマン主義からの訣別現代英詩の画期的作品となる荒れ地を出版。哲学や古典からの引用を多用し5部からなる433行の詩には繰り返し生、死、再生の原型が出て来る。それはダンテの天国編を欠いた「神曲」に喩えられる。

Some of these days you’ll miss me honey
サルトルの嘔吐より


最後にdependent direct salesでインタビューをしたものを転記しておきます。


Q kayo
工藤さん、
模索舎でライブをしてみてどうでしたか?

A 工藤
機関紙を買いに来るのが公安ばかりという相変わらずの閉塞感の中、若いスタッフの方達が親切で元気そうであるのが逆に気になりました。無知故に元気なのか?それともジジェクとか読んで大上段から見切っているのか?ここは昔から元気であってはいけない必敗者たちの喧嘩の場所なのに。ああでもぼくらは昔から親切で元気そうだったのだ。思い出してきた。山谷で僕に一万円札を握らせた印刷屋のA,黒色戦線社に斡旋してくれたM,いつも新宿で奢ってくれたSやK,みな優しい人々であった。
金田一安民がすっかり丸くなってしんみりと「やっぱり本はいい」と何回も呟いていたのが印象的だった。というわけでみなさんありがとう。あの夜だけはぼくは幸せ者でした



<   2010年12月   >
      1 2 3 4
5 6 7 8 9 10 11
12 13 14 15 16 17 18
19 20 21 22 23 24 25
26 27 28 29 30 31  
フリーペーパー版模索舎月報
  • 2011:10:10:20:20:21 フリーペーパー版模索舎月報11年10月号配布中!! (10/10)

リンク
★☆模索舎ブログ☆★


特集〜インタビュー・活動紹介など