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2019年8月アーカイブ

『ダヴィッド・ジョップ詩集』(中村隆之 編・訳 夜光社 民衆詩叢書)
『第四世紀』(エドゥアール・グリッサン 著 管啓次郎 訳 インスクリプト) 刊行記念イベント

かれらの声を聞け〜アフリカからカリブ海へ
1950〜60年代のアフリカとカリブ。 脱植民地化の時代風景における詩の連帯、その描線を見いだす。

〈トーク、朗読、ギター〉
出演:
中村 隆之管 啓次郎星埜 守之

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日時: 2019824日(土)  開場18:30  開始19:00 
参加費:1000円(+要ワンドリンクオーダー)
要予約:観覧希望の方は模索舎まで メールもしくはお電話( TEL:03-3352-3557)でご連絡下さい。
会場: カフェラバンデリア 地図
〒160-0022 東京都新宿区新宿2-12-9 広洋舎ビル1F TEL:03-3341-4845
主催:夜光社インスクリプト・模索舎


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ダヴィッド・ジョップ詩集

[2019年3月/B6/93頁/¥1,200+96] 《民衆詩叢書》  
著=ダヴィッド・ジョップ / 訳=中村隆之  / 発行=夜光社

デ ビュー作を含む初期の詩篇と、生前唯一出版された詩集『杵つき』の計二二篇の詩の他、
フランス語表現の黒人創作者という自らの立場の矛盾、
葛藤を超えてアフリカ独自の文化創出を構想する詩論「国民詩論争への寄与」等の散文四篇を収録。
また、日本ではほとんど知られていないこの詩人の生をたどった編訳者書き下ろしの評伝を加えた、
ダヴィッド・ジョップ詩集の決定版。

これはぼくの苦悩よりもっと高く煌めき
野獣が目覚める朝よりも純粋だ
巣穴を潰す百の人民の叫び
そして長年追放されてきたぼくの血
やつらにしてみれば言葉の棺のなかで涸らしたはずの
その血はどんな靄にも曇らない熱情を見出す
同志たちよ聞いてくれ 燃え盛る数世紀を
ニグロの反抗の熾烈なざわめきを アフリカからアメリカスまで
それは夜明けの徴
人々の夢を培うためにやがて到来する兄弟の徴だ。(本文「同志たちよ聞いてくれ」より)

ダヴィッドの詩が一部の読者に熱烈に読まれていた時代、しばしば引き合いに出されたのがフランツ・ファノン(一九二五〜一九六一)だった。
ファノンについては良き訳者に恵まれて一九六九年には全著作が日本語でも読める環境が整っていたが、
いわゆるブラック・アフリカのフランス語表現の詩人については紹介が立ち後れてきた。
(「ダヴィッド・ジョップのために――訳者あとがきに代えて」より)


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第四世紀

[2019年7月/四六H/400頁/¥3,800+304]  
著=エドゥアール・グリッサン / 訳=管啓次郎 / 発行=インスクリプト

幻視能力を持つ登場人物パパ・ロングエの語りにのせて綴られる、
マルティニック島を舞台にした年代記的長篇連作=マルティニック・サーガを代表する小説であり、
神話的興趣と散乱する詩語、語りの実験性において、
グリッサンが最も影響を受けたフォークナー『アブサロム、アブサロム!』『響きと怒り』にも比肩される作品。
ノーベル賞を目前に惜しくも逝去したグリッサンの長篇代表作。

世紀というのは、ひとつまたひとつと百年の隔たりをもって進んでゆくものではなく、踏破された空間、そして空間の中の境界のことだった。
「あの黒人、あいつは一世紀だ!」けれども誰もまだ、こういったことはなかった。
「わたってきた海、あれは一世紀だ」と。おまえが目も見えず、
魂も声も無くして上陸した海岸、それも一世紀だ。巨大な幹を、ほとんどみずから切り倒しゆっくりと朽ちはててゆく森、それも一世紀だ。
三百周年の巧妙な仕掛けに飾られるのではなく、理解されない血、声なき苦痛、反響なき死にむすびつけられたまま。
言葉なき時の中に、あるいはついには無となっていったあの樽の中に失われている四度の百年に、埋もれてしまったこの邦の。(本文より)

アフリカ系ないしはアフロ=クレオル系の表現やスタイルとまるで無縁の人は、いまではもう世界にほとんど残されていないだろう。
われわれは誰もが(多かれ少なかれ)アフリカ人なのだ、という言い方は、二一世紀においてけっして奇矯な発言ではない。
そんな風に世界中に散らばった「アフリカ」の歴史を、ほとんどはじめたといっていいのが、カリブ海という地域だった。
そこは五百年あまりまえにはじまった、拡大するヨーロッパと「新世界」の出会いの場、地球社会の全球化(グローバル化)の最初の苗床だ。(「訳者解説」より)

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