ただいま店頭左手にて、【五所純子 ブックセレクト】を展開しております。

きっかけは、以前おこなった東陽片岡さんのイベントに五所さんがゲストでお越し下さり、その際にお誘いしたところから。
模索舎店内の本を中心に、五所さんがよりすぐりの21冊を選んでくださいました!
ぜひ手にとっていただければと思います。
店頭にて特典ブックガイドを配布中/通販購入されたお客様に差し上げております。

(以下のテキストは、今企画に五所さんが寄せたものです)
![]() 見えざる奔放な想像力の系譜をたどり、歴史の読みかえをはかる。文明批判であり、重力の束縛と非時間の誘惑。 |
![]() いま呼吸するように、『消去』を読みたい。 |
![]() セリーヌ「夜の果てへの旅」下(中公文庫) 彼の墓石にnonと刻まれているって本当ですか。世界を呪い、敗れ続けるということ。否定の作法。 |
![]() 孤独と貧しさが呼び寄せる記憶の執拗な反復性。歴史の闇にこびりついた廃墟の色めき。 |
![]() 偽史をつむぐということ。それは叛史として走る。妄想がなせる緻密な力技。 |
![]() 言語というシステムの埒外にある奔放なおしゃべり、噂、愚痴、駄弁の数々が公式の歴史を揺るがすか。 |
![]() メロドラマの醒めすぎた巨狂人。『映画は頭を解放する』からぜひ。 |
![]() 内なる詩人を殺せ。事物の思考によって世界を透徹させること。ところで自然災害は悲惨や、まして天罰ではなく単なるナンセンスにすぎないのではないか。 |
![]() 文体という反リアリズムと官能。曖昧な出来事と克明な細部。露呈されるのは「書く」ということそのもの。 |
![]() 中野翠=編「尾崎翠集成(下)」(ちくま文庫) 書くことにおいて感官が自由であるということ。 |
![]() 小さきものは習合しながら奇怪にうねって突破する。小節における一人称の圧倒。 |
![]() 幻想、悪夢、寓意という、世界への敵意。 『カッコウが鳴くあの一瞬』『蒼茫たる浮雲』『突囲表演』 |
![]() あたりまえに飄然とずれている豊かな断章。穏当な不敵さ |
![]() 過去は抑圧されているが決して消滅しない。 |
![]() 速すぎるフェミニストによる自伝的記述。個的体験から引き出された女の思考は正しすぎて命を狙われるほど。 |
![]() まつろわない思想の言語はつぶやきとしてしかあらわれてこないのかもしれない。 |
![]() 女が美術館で市民権を得たかったら、絵描きになるより裸になったほうがいい。けれど、なぜ? |
![]() 諸星大二郎「栞と紙魚子」2巻 (朝日ソノラマ) 諸星大二郎「栞と紙魚子」3巻 (朝日ソノラマ) 諸星大二郎「栞と紙魚子」4巻 (朝日ソノラマ) 異界とはどこか遠くではなく、自分が住まう世界、そこ。もしかしたらそれは視力の問題かもしれない。 |
![]() 生きることは恥ずかしいことだと正々堂々と言えたものでもないけれど。『家畜人ヤプー』の著者がつづった「ごめんなさい」。 |
![]() 基本。 |
![]() 烏合の衆をボルシェビキ化して見せたヒッチコックが搾取者だなんて。あたらしいイメージの読み方。 |