Voice Of Mosakusha Online

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2009年9月アーカイブ

営業時間変更のお知らせ

20日(日)〜23日(水)まで、営業時間を12時〜20時とさせていただきます。

直前のお知らせで誠に申し訳ありません。

連休明け後は通常通り営業いたします。



また、20、21、22日に模索舎は『Tokyoメディフェス2009』に出店いたします。


『「メディフェス」は、国内の独立系メディアや市民メディア関係者、クリエイターや映画関係者、メディア研究者やジャーナリストなどが集まり、具体的な活動の実践報告や情報交換などを通して、これからのメディアのありかたを考える年に1度のお祭りです。

今年のテーマは「衣・食・住+メディア〜いまを生きるために必要なもの〜」。未曾有の経済危機が叫ばれる中、誰もが排除されずに暮らしていくにはコ ミュニケーションとメディアの存在が欠かせません。メディフェスでは「メディア」という[触媒]を用いながら、途切れ途切れになっている人々のつながりを 埋め、世界人権宣言19条でうたわれている「コミュニケーションの権利」を改めて問いなおしていければと思っています。

なお本年は、初めて欧米、アジアからコミュニティメディアの一線で活躍する実践者を招く国際シンポジウムを企画。グルーバル化で進むメディアの課題を探り、互いの経験を共有しあうセッションを多数設ける予定です。』(サイトより転用)


ぜひ連休中に市民メディアや独立系メディアのお祭りにいらしてください。
お店にも来てください!祭りが雨天中止になったみたいな売上げ!みこしかついではしごして!



ウメウメ書評 その4ードブ板を踏破せよ!!

ひさしぶりにウメます。

「川の上流から下っていけ」というのは故・田中角栄の「ドブ板」の教えだそうです。
うさぎ追いしかの山、叙情溢れる美しき故郷の山河、川は流れ、川の流れとともに街ができる、美しい街が。オリンピック、万博をテコに完璧な計算で作られた夢の都市。そんな夢の都市にはユメもチボーもない人々が息をひそめ、あるいは喧しく生活しており、そんな彼らにとって夢とは夢の島、というくそリアリズムで、サラサラながれる小川のせせらぎは流れの終末においてコンクリートジャングルの毛細血管をなすドブとなる。ドブ板を踏破せよ!ドブ板から包囲せよ!

 もう一つの「ドブ」が存在する。ルサンチマンと俗情の掃き溜めである「ネット空間」というドブ川が。クリック一つで億単位の金が動く、豊かなものはより豊かに、そんな世の中じゃーそうでない方の吐き出すポイズンはすえた悪臭を放つドブ川へとはきだされ、flowするcashの伏流をなすのだ。かつては「バーチャルドブ板」を踏破する何者もなかった、のだが、ここのところそんな「バーチャルドブ板」にも跫音が響くようになっているそうです。「ネットウヨク」というやつだ。

「格差社会」と言われて久しい。そして格差は「地方格差」としてあらわれております。国際競争力のある輸出中心型産業と、手厚い保護政策と参入障壁に守られた国内産業、近代的/前近代的なものの共存ーこうした「二重構造」は、古くて新しい問題であります。自民党保守本流的政官土建複合体制においては公共事業というカタチで再分配がなされ、それがそのまま集票マシーンそして機能していたわけですが、小泉改革以降、「二重構造」はそのまま、いな、「新自由主義」のもとでますます強化され、で、再分配機能のみ崩壊している、ということは集票マシーンも壊れた、ということで、それがそのまま選挙の結果につながった、という事なのでしょう。

 資本の「本源的蓄積」において古き良き農村共同体が解体され、余剰人員は都市へ流れ、鉄鎖以外に失うもののないプロレタリアートとなる、とすれば、資本/労働あるいは正規雇用/非正規雇用の対立はそのまま都市/地方、あるいは都市/農村の対立へと横滑りしていく。そして、不遇をかこつ底辺層は失われた「共同体」へと回帰していく、というより「共同体」を「再発見」してゆく。「再発見」される「共同体」は地域、地方、農村、といった地理的なものだけではない。伝統、国家、あるいは「サイバー・スペース」「ジェネレーション」といった観念ですら動員される、というか、資本の運動が抽象的である以上、それに随伴する現象なのだ。抽象的観念は具体的な地理概念と結びつき、「共同体」として実体化されてしまう。

 酒井隆史によれば、谷川雁は「国家/資本に包摂されていながら、見放されているという、二重構造の先端」を「半所属」と定義しているそうです。「二重構造論」から地理的概念へ、ではなく、地理的概念から「二重構造論」へー「谷川雁の二重構造論には、半所属→所属の全面化、二重所属→所属の単一化という概念のセットに、もう一つ、より無所属という範疇があって、反帰属と無所属という概念の組み合いが、特定の形態の二重構造を規定するいわば『不在の原因』になっている」。「直近の時間には属していない思考を、現在の顕在化した事態に直接に符合させて意味を見いだすといった『現在主義』はなるべく回避したい」酒井隆史の意向には反するかもしれませんが、このこの「半所属」という概念は「ネットウヨク」分析に有効なんではないでしょうか?つまり、「国家/資本に包摂されていながら、見放されている」「ネット難民」たちの右傾化は「半所属→所属の全面化」の動きと捉える事が可能なのではないでしょうか?

 もちろん、ルサンチマンをテコにした「半所属→所属の全面化」という側面だけでは捉えられない問題があります。近代的/前近代的、あるいは舶来/土着…といったものが「ポストモダン」として接合されている「二重構造」として「ニッポン」的システム?を見いだし、シニカルに同一化していく「サブカル保守」的立ち位置をどのように考えたらいいのでしょうか?ーとか言いつつ、こういう問題は「擬似問題」にすぎないのだから、ほっとけばいい、のかもしれないが、どうなんでしょ?

  世の中そう捨てたものでもない。谷川雁が「無所属」という範疇に「自立」の可能性を見いだしたように、「素人の乱」や「フリーター全般労組」など、現代においても「半所属→所属の全面化」と双対的に「自立」への志向も同時に胚胎しつつあるようにも思えます。そう、ネットで「○○祭り」に興じたり、「特権」を云々するより、ミニコミ作ったりしましょう!?で、模索舎に納品してください。

「現在の顕在化した事態に直接に符合させて意味を見いだすといった『現在主義』」丸出しですが、このへんで。
(引用は『◆谷川雁 詩人思想家、復活』収録ー「いま、谷川雁を読むということ??無数の情動からなる潜在的地平へ」=酒井隆史 から )

129097.jpgのサムネール画像◆谷川雁 ??詩人思想家、復活
[2009年3月/A5/192頁/¥1,600+80] 《KAWADE 道の手帖》 発行=河出書房新社

◆谷川雁セレクション 1  工作者の論理と背理
[2009年5月/四六H/420頁/¥3,200+160] 著=谷川雁 編=岩崎稔・米谷匡史編 発=日本経済評論社

◆谷川雁セレクション 2  原点の幻視者
[2009年5月/四六H/420頁/¥3,200+160] 著=谷川雁 編=岩崎稔・米谷匡史編 解説=仲里功 発=日本経済評論社




129937.jpg●雲よ 創刊号  現代と越境
[2009年6月/A5/170頁/¥1,500] 編=谷川雁研究会世話人(編集部) 発行=谷川雁研究会












129230.jpg◆[増補決定版]SECT6+大正闘争資料集
[2009年4月/B5/278頁/¥3,000] 編/著=神津陽 発行=JCA出版











129940.jpg●日本禁歌集の宇宙
[2009年8月/B6/188頁/¥1,500+75] 編集同人=加名義泳逸/神谷一義/目寛之/鈴木奈津子/高沢章雄/徳永理彩/中西レモン/吉田悠樹 装幀画=竹中英太郎/ 発行=邑楽舎/メディア・ルネッサンス

…竹中はこのシリーズの見取り図をこのように記している。”江戸・上方・博多という市井庶民の俗語の流れと、北九州炭坑地帯の労働歌(地底の怨歌・艶歌)、それに対置する東北農民の土着のうたごえという、紋切り型の構図をまず描いた。(以下略)”
(「公序良俗の“恥部”をしたたかに撃つ庶民の知恵」=湯浅学 より)

「二重構造」「地理概念」「自立」等々を考える上でも一読を!!


129938.jpg●ラップ歌謡大百科
[2009年1月/A5/24頁/¥380+19] 編/著=スモールライト 発行=スモール出版

…歴史は自らをさかのぼらない。歌はいまを生きる人のものだ。竹中労の業績を愛するものが、「日本禁歌集」を私たちの感情になにがしかの権利を持つ上位審級にすることは、民衆の亡霊に憑依されて、いまを生きる人々を見失うことにつながると思う。「禁歌」を法律にしてはならない。
(『日本禁歌集の宇宙』-「禁歌が禁じられない時代に」=北里義之より)

いまを生きる人々を見失わないためにも。


129959.jpg◆ニッポンの思想
[2009年7月/新書/349頁/¥800+40] 《講談社現代新書2009》 著=佐々木敦 発行=講談社

「サブカル」とナショナリズム…等々について、よく纏められております。このようにうまく纏めてしまう、ということそのものが、現代の批評状況をパフォーマティブに表出している、ということまで読み込んでしまうのが現代のスレッカラシの読者である、ということまで佐々木敦は計算しているのだろうな、ということまでパフォーマティブに表出している、ということまで…(以下同様)。
09-08.jpg
『VOL lexicon』刊行記念』
責任編集 矢部史郎さんインタビュー

「あくまで、たたき台として考えるきっかけにしてもらいたい。重要なのは回答を出すことではなくて問いを立てること。」  (インタビューより抜粋)

自薦・他薦
アルバニアインターナショナル 
――鎖国・無神論・ネズミ講だけじゃなかった国を知るための45カ国



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