2007年5月アーカイブ

書評でも。
 
「地雷を踏む」という言い回しがある。皆が気づいているが、気づかない振りをしなければいけないことが存在してしまうのが大人の世界というもので、その存在していないことになっていることに触れてしまう行為を「地雷を踏む」といったりする。またそういう行為を繰り返すと「空気を読めない」人物と認定される。例えば太宰久雄などはしょっちゅう踏んでいる、というより彼が踏まないことには物語が転がっていかないのであるが、そういう意味では「空気を読」みまくり、ともいえるわけである。ここでは太宰久雄という無難な例を出したわけであるが、一○○○造を例にだすのは果たして「地雷を踏む」ことになってしまうのでしょうか?
 「なぜ『在日』は日本国籍をとらないのか?」「なぜ天皇主義者なのに親米でいられるのか?」「護憲派は第一条についてどう思っているのか?」etc・・・といった「問い」を投げかけることは、あるいは地雷を踏む行為であり、空気を読めないはしたない行為であるようでもあり、空気を読めない振りをしてあえて地雷を踏む「自爆テロ」である場合もありうる。時にはあからさまに相手をやり込めたり、差別するために「地雷」はあえて「踏まれ」ていく・・・。
 
 「棒とひもの重さはない」ものとして考えるように、とりあえず、純粋に「問い」そのものに答えてみようではないか、という提案は、時には体制側からの「毒饅頭」のようでもあり、またある時には弱者の抵抗の手段であるようにもみえる。実験科学的「真理」の検証手法を、そのまま「政治」的「真理」の検証に持ち込むことは、「科学的」であるようでいて、その実「疑似科学」なのである・・・。

・・・とか考えるのに疲れた方は「素直に」読んでみてはいかがでしょうか。

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◆右翼と左翼はどうちがう?
[2007年5月/B6/222頁/¥1,200+60] 
著=雨宮処凛 発行=河出書房新社
目次:右翼と左翼と私/右翼って何?/左翼って何?
/両方の活動家に話を聞こう〜木村三浩(一水会代表)、針谷
大輔(統一戦線義勇軍議長)、古澤俊一、太田昌国(編集者・
民族問題研究家)、足立正生(映画監督)、日野直近/矛盾だ
らけの世の中で

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◆日本国籍をとりますか?
2007年5月/B6/252頁/¥1,800+90]  
編=白井美友紀 発行=新幹社

目次:辛淑玉 姜尚中 梁石日 白眞勲 その他多数。

BGM

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店内でかける音楽は販促兼ねて取り扱いCDの中から…ということもしていますが、基本的に舎員が今、聴きたい音楽をかけています。
私が最近好きでかけまくってるCDはこれ、『サウンド・オブ・サンミュージック』。

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サンミュージック所属のアイドルソング36曲を収録した2枚組のアルバムです。歌い手は松田聖子、岡田有希子、桜田淳子、早見優、酒井法子、太川陽介、竹本孝之など…アイドル全盛期だなー、って感じでしょ。「恋」って言葉がこんなにキラキラしてるなんて時代だなあ。「♪照れてzin zin!」なんちゅー歌詞!

ノリのいいヒットソングのオンパレードなのですが、驚愕なのは歌詞の世界観。その男女観。特に女子の“積極的な受け身”っぷりにはたまげます。
「♪特別に愛してよ 十七の夏だから」、「♪こんな私 目の前にしてたら あなたはどうしますか」、「♪21世紀まで愛して とりあえずkissして」、「♪クラスで一ばん目立たない私を選んだのはなぜ?」。

「今聴いてどんなに笑ったとしても、これでオレらは精神形成されたんだから」
同僚のひ。が言います。お互い30代後半。確かに。男に対して受け身である態度、って抜き難く自分(女)に染み付いているよなあ。

…それにしても、歌謡曲をBGMにすると仕事の能率があがる気がします。
「♪恋かなー! yeah!(に合わせてシフトキーをバシッ!)」、「♪恋じゃなーい! yeah!(に合わせてリターンキーをバシッ!)」。入力作業はかどるはかどる(気がする)。[わた]

こんなでした

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18日のイベント「酵母deごはん〜COBOサイダーをつくろう」はこんなでした。

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酵母を育てたビンを開けると…

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しゅわしゅわしゅわ!

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参加していただいた方は少なかったのですが、お互い自己紹介をじっくりしたり、おしゃべりしたり。密な時間をたっぷり過ごせたように思います。参加者同士で連絡先を教え合ってたのは、主催者冥利につきる。当舎に集まって来た人がこんなふうに勝手につながっていってくれたら嬉しい!


あと、個人的には講師のpoco a poco+さんの感想が印象に残りました。
「いやー、今日は“何かやってる”人ばっかりが来たねえー。それはそれでおもしろかったけど。実はなんもやることなくてヒマ、って人の参加を期待してたんだよー。酵母って、勝手に動き出すから、やることなくてヒマだけどやる気も起きなくて、っていうような部屋でこもってるような人が育てるのにすごくいいと思うんだよね」
みなさんもぜひお試しあれ!ふた付きのビンに水と切った果物を入れて密封。3日くらいで酵母がぷくぷく生まれてきます。うまいよー。[わた]

告知ふたたび

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店内イベントデーがいよいよ近づいてきました。18日(金)18時から。「COBOサイダーをつくろう」です。当日にむけ、酵母を育ててます。こんな感じ。
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食べ物(販売)も予定してますので、お腹を空かせていらしてください。

それから20日(日)は、店内で『インパクション』の読者会をやります。18時から。『インパ〜』読者会は最新号が出るたびやっていたそうですが、最近は当舎がその会場になってます。

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今回ご都合がつかない方もぜひ別の号でご参加ください。[わた]

しおり

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ケンヂはすごいなあ。久しぶりの更新でいきなり書肆データがずらり…負けへんで!、と、わたはチマチマと店頭情報をお伝えします。
レジ前の“ご自由にお持ちください”のしおりコーナーが充実してます。

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大量にあるのは「MASASHI、TOSHIAKI」というイラスト付きのしおり。
先月行われた集会、「狼がきた! 国家と死刑と戦争と〜大道寺将司さん・益永利明さんの第2次再審請求棄却に抗議し、すべての死刑執行停止を求める4・14集会」でオマケで参加者に配られたしおりの残りをゆずっていただきました。あとはラミネート加工した「反日本」の表紙とか。1点ものなどもあるので、欲しい方はお早めに。
しっかし、「MASASHI、TOSHIAKI」と見て、「おっ、東ア!」といってもらっていくお客さんがちょこちょこいらっしゃるのは、嬉しいです。東アジア反日武装戦線関連のミニコミ、書籍は当舎の主力商品ですので。ちなみに舎のパソコンで「東」と打つと、「東アジア反日武装戦線」に即時変換されます。単に「東口」とかを入力したいだけの時はかなりうっとおしい。[わた]

Rosas/Hoppla!

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RosasのDVD『HOPPLA!』([52分/¥3,800+190]販売=ダゲレオ出版)が発売され、当舎にも入荷しました。

Rosasは、ベルギーのコレオグラファーのアンヌ・テレサ・ドゥケースマイケルが率いる、コンテンポラリーダンスカンパニー。先月来日公演「デッシュ」も行われたばかり。
コンテンポラリーダンスってなんだ?直訳すると現代ダンス、現代〜っていうくらいだから、定義されがたい新たな形式ってことなのだろう。

ダンスだけでなく、コンテンポラリー・アート一般にいえることだが、その定義しがたさから、体験者の反応の多くは混乱としてあるだろう。

誰かが呟く。
『なんかよくわかんないけどすごい』『なんかよくわかんないけどおもしろい』『なんかよくわかんないけどつまらない』
比較対象がないのかみつけられないのか、専ら印象で語られ、「あるがまま」が肯定される。
一方で、「理解」すべく分析し分類し表象し、意味を定位してゆく。

表現が芸術や政治の領域でいかに語られようとも、根本的な問題である、表現そのものをめぐる形而上学性への批判はあまりきかれない。
ベンヤミンが明らかにした、表現とテクノロジーの関係は極めて先駆的であったし、『複製技術時代の芸術』以降、表現はようやく可能になったのではないだろうか。
さらに、故・川仁宏は、直接行動によって政治前衛と芸術前衛が「一致」すると言ったが、「止揚」ではない点が重要ではなかろうか。
その表象不可能な混交状態--意味付けられる以前の、無為の、「行為」と呼べるであろう状態とその持続--は、高次へと統一されることなく、ただ遍在するだけだ。
今や文化左翼の聖典となっている(?)ギー・ドゥボールの『スペクタクルの社会』も、この地平から読み直されるべきと思う。

さて、紹介そっちのけで展開してしまったが、肝心の『Hoppla!』の内容の紹介。下記の通り。

『Hoppla!』 1989年/カラー/52分 監督: ウォルフガング・コルブ 振付: アンヌ・テレサ・ドゥ・ケースマイケル 出演: ローザス 音楽: ベラ・バルトーク ≪ミクロコスモス≫≪弦楽四重奏曲第4番≫ 89年横浜アート・ウェーヴでの、伝説的なローザス初来日で日本初演された作品「ミクロコスモス」の映像版。ゲント大学の図書館を舞台に、ローザスとしては初めての男性ダンサーによる”パ・ドゥ・ドゥ”、そして黒いワンピースを纏った4人の女性ダンサーによるアンサンブルが展開される。

ローザスの作品は音楽も凝っていて、ライヒやリゲティ、リンドベルイの曲など、複雑な構造をもった現代音楽を用いている。
他にも、音楽との関係が興味深いグループとしてアメリカにマース・カニングハム舞踏団があり、作品の多くがライブエレクトロニクスと呼ばれる電子楽器による即興演奏の中で表現されている。こちらも、より根源的に身体の可能性を追求している。
また、某版元ではマース・カニングハムの映像作品のリリースも検討されているようなので、注視しておこう。


■参考・関連文献及び音源
◎ピナ・バウシュ ──怖がらずに踊ってごらん
[1999年6月/A5/246頁/¥2,000+100]《Art Edge》著=ヨッヘン・シュミット 訳=谷川道子 発=フィルムアート社
◎神の裁きと訣別するため
[2006年7月/文庫/183頁/¥620+31]《河出文庫》著=A・アルトー 訳=宇野邦一、鈴木創士 発行=河出書房新社
◎アンテルナシオナル・シチュアシオニスト1〜6
[A5]監訳=木下誠 発=インパクト出版会(発売=イザラ書房)
◎スペクタクルの社会
[2003年1月/文庫/282頁/¥1,200+60]《ちくま文庫》著=ギー・ドゥボール 訳=木下誠 発=筑摩書房
◎でも私には戦が待っている──斉藤和[東アジア反日武装戦線大地の牙]の軌跡
[2004年5月/A5/510頁/¥2,500+125]編=東アジア反日武装戦線への死刑・重刑攻撃とたたかう支援連絡会議 発=風塵社
◎口もなし、舌もなし、喉もなし --川仁宏追悼集
[2005年12月/A5変型/135頁/¥2,000]編/発=川仁宏追悼集刊行会
◎〈CD〉川仁宏『フラッシュ・バック』
[2002年/¥2,300]発=モダーンミュージック
◎叛 4(1998-春) ──アナキズム総合季刊誌
[1998年5月/A5/80頁/¥700]特集=フランス5月革命30周年 編/発=レボルト社 ※川仁宏インタビューあり。但し品切れ。
◎機關 11号
[¥1,600]特集=今泉 省彦  発=海鳥社 ※前身として『形象』がある。但し品切れ。
◎[改訂版]大正期新興美術運動の研究
[1998年6月/A5/885頁/¥11,000+550]著=五十殿利治 発=スカイドア


他、大野一雄・土方巽などの舞踏モノ、ダダ・ネオダダ関連書籍もそろえております。

■当舎取扱外商品データ
◎Steve Reich 『Music for a Large Ensemble Octet/Violin Phase
発=ECM ECM New Series 78118-21168 ※ローザス『Fase, Four Movements To The Music Of Steve Reich』で用いられた作品。
◎CHRISTIAN MARCLAY/TONE YASUNAO/CHRISTIAN WOLFF 『Event』
発=Asphodel ASP2032 ※マース・カニングハム舞踏団のための作品。1998年録音。
◎カニングハム--動き・リズム・空間 
発=新書館 ※絶版あるいは品切れ

■参考リンク
UBUWEB
※CorneliusCardew、GuyDebord、KurtSchwitters、グループ音楽等の音源や、各種テキストあり。

5月も店内イベントやります。18日金よう18時から。
「酵母deごはん〜その1 COBOサイダーを作ろう」。講師のpoco a poco+さんが、こんなにかわいいチラシを作ってくれました。

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“しゅわしゅわっと 音をたてながら
びんの中で ぷくぷく泡をだす。
じっと 眺めながら
匂いをかいでみたり、味見したり。
その変化は
子どもが生まれて、トコトコ歩いて
いく様子に 似ている。
新しい いのちと 向き合う
小さな小さな ハッピーを
あなたのライフスタイルに プラス
してみてはいかがでしょう
              ーーpoco a poco+”
“COBOサイダー”作り方の実演、もちろん試飲もあります。入場無料!
ちなみに参考図書は以下。
『新しいごはん』(ウエダ家著/学陽書房/1600+税円)、『酵母ごはん』(ウエダ家著/学陽書房/1600+税円)、『台所でつくるシャンパン風ドブロク』(山田陽一著/農山漁村文化協会/1267+税円)。こちらもよろしく。[わた]

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